CentOS7のパッケージの更新を行う+自動更新の設定

インストールした直後のOSが最新であるとは限りません。というより最新でないことの方が多いです。

Windowsもインストール直後は何度も更新のための再起動と言って強制的に再起動されていたかと思います。

CentOS7ではWindowsのように勝手に更新をしだしたりしないため、自分で更新や自動更新の設定をする必要があります。

ここではパッケージの更新と自動更新の設定を行います。

この記事で行うこと

  1. パッケージの手動更新
    1. yum updateコマンド入力
  2. 自動更新の設定
    1. yum-cronのインストール
    2. yum-cronの設定
    3. yum-cronの起動・自動起動設定

1. パッケージの手動更新

1-1. yum updateコマンド入力

パッケージの更新用のコマンドはとても簡単です。

ただし、一般ユーザでは行えないので、rootで実行するようにしてください。

# yum update -y

yum :
パッケージ管理ソフト。Windowsで言うところの「プログラム(アプリ)と機能」

update :
yumのコマンドで、パッケージの更新を行う。引数にパッケージ名を指定するとそのパッケージのみ更新を行うことも可能。今回は全てのパッケージ更新を行うため指定しない

y :
全ての問い合わせにyesで答える。これを指定しない場合は更新するパッケージの一覧を表示した上で本当に更新を行うか確認が入るようになる。

2. 自動更新の設定

パッケージの自動更新設定を行います。

本稿ではすべてのパッケージを自動更新させる前提で記述しています。

この方法は更新を忘れてしまうリスクは下げますが、最新のパッケージと互換性がない為にシステムやアプリに不具合を生じるリスクがありますのでご注意ください。

2-1. yum-cronのインストール

直接cron(Linuxの自動タスク起動)にyum updateを書き込むという方法もありますが、今回はyum-cronというパッケージを使います。

その名の通りyumのcronを管理するパッケージです。

CentOS7をminimalインストールでインストールした場合、yum-cronは入ってきません。

このため、まずyum-cronをインストールする必要があります。

#yum install yum-cron -y

install :
yumのコマンドで、パッケージのインストールを行う。引数にインストールしたいパッケージ名(今回は”yum-cron”)を入力する。

ちなみに既にインストールされていた場合でも、エラーが出て何も起きないだけです。

2-2. yum-cronの設定

yum-cronの設定には
/etc/yum/yum-cron.conf
ファイルを修正します。

先に以下のようにバックアップを取ってください。

# cp /etc/yum/yum-cron.conf /etc/yum/yum-cron.conf.backup

cp : ファイルのコピーを行う。最初の引数にコピー元のファイル名、次の引数にコピー先のファイル名を入れる。

次にファイルを修正します。

/etc/yum/yum-cron.conf

apply_updates = no //パッケージの更新を行うか

↓

apply_updates = yes

ちなみに、更新の頻度についてはここから設定できません。

1日1回の更新になります。

2-3. yum-cronの起動・自動起動設定

以下のコマンドで起動します。

# systemctl start yum-cron

systemctl : サービスの起動・終了などの管理を行うコマンド

start :
systemctlのコマンド。サービスを起動する。引数に起動したいサービスの名称を入れる。ちなみに、終了は”stop”。

起動しただけだと再起動の際に止まってしまいます。このため、自動起動の設定も行います。(Windowsで言うところのスタートアップに登録)

# systemctl enable yum-cron

enable :
systemctlのコマンド。サービスの自動起動を設定する。引数に自動起動の設定をしたいサービスの名称を入れる。ちなみに、自動起動を止める時は”disable”。

まとめ

今回はパッケージの更新と自動更新の設定を行いました。

古いパッケージを使い続けるということは既に修正されている脆弱性にも晒され続けるという無用なリスクを負うことになるので、なるべく最新の状態で使っていきたいものです。

なお、このyum-cronはずっと起動したままにしているサーバで更新を行うものです。

もしクライアント用途だったり、サーバ用途でも必要な時にだけ付けるような頻繁に電源をon/offするような運用であれば、”yum-updateonboot”の方が適しています。

こちらについてはこのブログで触れる予定はないので別のサイト様を参考に利用してください。

 

CentOS7でWi-Fiネットワークに接続

CentOS7はインストール時にネットワークの設定もできます。

しかし、家にあるWi-FiネットワークがステルスSSIDだと設定できませんし、単に設定し忘れた方もいたかと思います。(私もステルスSSIDのため設定できなかった一人です)

接続するためのコマンド

$ nmcli d wifi connect [SSID] password [PASSWORD]

※大文字部分はそれぞれ利用しているWifiのSSIDとパスワード

コマンドの解説

nmcli : NetworkManagerに含まれるツール名。(NetworkManagerCLIentの略?)

d : 操作対象がデバイスであるという意味。(”device”でも動きます)

wifi connect : Wifiに接続するためのコマンド。これに続けて接続したいアクセスポイントのSSIDを入れる。

password : “wifi connect”の引数。この後に続けてパスワードを入れる。

まとめ

Wifi接続の方法についてまとめました。

私の場合はこれで問題なく接続できましたが、一部の方はこのコマンドでは動かないようです。

その場合は接続プロファイルを作成してからそれを有効にするという手順を踏んでいく必要がありますが、こちらでは割愛させていただきます。

また、コマンドの意味をそれぞれ解説しました。これはこれからも続ける予定です。

コマンドの意味を知らずに入力して、何が起きたかよく分からない状態になるということは避けたいという意図です。

USBメモリでCentOS7をインストール – インストールの実施

前回の記事にてCentOS7をインストールできるUSBメモリを作成しました。

あとは、DVDを使っているときと同様にCentOS7をインストールするだけとなります。

この記事で行うこと

  1. BIOSを起動しUSBメモリをブート
  2. インストーラの指示に従ってCentOS7をインストール

1. BIOSを起動しUSBメモリをブート

大体のPCは電源ボタンを押してからすぐに「F2」キーと「Del」キーを連打すればBIOSが起動します。

それで起動できない場合は概ね以下の二つの理由が考えられます。

  • Windowsの高速スタートアップが有効になっている
  • BIOSに入るためのキーが違う

Windowsの高速スタートアップはWindows7以降のPCで大体ONになっている設定で、色々とすっ飛ばすことで起動を速くする機能です。

こちらについては「高速スタートアップ 無効」みたいに検索すれば色々な記事が見つかると思います。(本ブログでももしかしたらいずれ記述するかも知れません)

「自分の使っているOSはWindows Vista以前だ」「高速スタートアップを無効にしているのにBIOSが立ち上がらない」といったことであればBIOSに入るためのキーが違う可能性があります。

PCを起動したときに一瞬だけ白文字で「Press ○○ to ~」といった文面が表示されるかと思いますので、そこに書かれているボタンを起動するときに連打すれば入れるかと思います。

見えないという方は、「(PCの名前) BIOS 起動」で検索すればそれぞれのBIOSの起動方法が出てくるはずです。(自作の方は「(マザーボードの名称) BIOS 起動」で出てくると思います)

BIOSが起動したら、ブートするドライブを選べると思いますので、CentOS7の入ったUSBを選んでください。

この画面は私のPCの場合です。「Save & Exit」というタブで選ぶことが出来ています。(これは若干古いPCですが、ここ数年のPCではよりグラフィカルでマウス操作が可能なBIOSが多いです)

2. インストーラの指示に従ってCentOS7をインストール

起動すると真っ暗な背景に白いテキストのみが映った画面になります。

前回のUSB作成時に問題が起こっていないか確認するためにも「Test this media & install CentOS7」を選ぶことをおすすめします。(もし、問題が起こった場合は前回の記事を確認してもう一度試してみるか、「UNetbootin」などの別のソフトを使ってみてください)

白い文字がどんどんと上に流れていきます。映画で描かれるハッカーのPC画面といった感じがしますね。

しばらくするとインストーラが起動しますので、あとはWindowsなどをインストールするときと同様にインストーラの指示通りに操作するだけです。

言語の設定

インストール先の設定(当然ですが、インストール先に元々入っていたデータは全て消えます。事前にデータの退避を)

他にも必要に応じて設定を終えると、インストールを開始出来ます。

インストール中にrootパスワードの設定ととユーザの作成が行えますので行うようにしてください。

ユーザは基本的に操作を行う時に使うアカウント。

rootは何か影響の大きな変更を加えるときに必要なアカウントです。(Windowsで言うとアプリのインストール時などに求められる「管理者権限」に近いです)

私はMinimalでインストールしたのでインストールが終わると最初にUSBをブートしたときのような真っ暗な背景に白い文字だけの画面になりました。(画像は特に撮ってなかったです)

ここからは、基本的に全てこの画面(黒背景に白字だけ)を使って作業を行っていくことになります。

まとめ

今回は作成したブートUSBメモリを使ってCentOS7のインストールを行いました。

インストール自体はインストーラがグラフィカルな事もあってそんなに難しくはないと思います。

本ブログではサーバとしてCentOSを使う方法について触れていきますので、PCとしてCentOSを使いたいと考えている方は別のサイトを探してみてください。

 

次回からはサーバとして使って行くために必要な色々な設定を行っていきたいと思います。